惠乃庵けいのいおり
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水彩で紅葉を描く手元

ことば帳 

「もう年だから」が口ぐせになっていませんか

老いの受け止め方と、世阿弥の「老後の初心」。

「もう年だから」。気づくと、口にしていませんか。

人には「まだこれから」と言えるのに、自分のことになると、つい控えめになる。周りに気を遣ってきた方ほど、そうなりがちです。

老いをどう受け止めるかで、差が出ていた

アメリカのオハイオ州で、50歳以上の660人を23年追いかけた研究があります。老いを前向きにとらえていた人は、そうでない人より、平均で7年半長く生きていました。年齢や健康状態、孤独感などの違いを差し引いても、この差は残りました。

ただし、これは「前向きに考えれば長生きできる」と約束するものではありません。長生きした人に、そういう受け止め方の人が多かった、という結果です。

世阿弥の「老後の初心」

能を大成した世阿弥は、『花鏡』の中で、初心は若いときだけのものではないと書きました。若いころの初心、その時々の初心、そして年を重ねてから迎える「老後の初心」がある、と。

年を取ったから終わり、ではなく、その年齢でしか始められないことがある。そう読むと、「もう年だから」は少し違って聞こえてきます。

今日の小さな実践

「もう年だから」と言いかけたら、一度だけ「今からだから」と言い換えてみてください。それだけで十分です。

縁側に置かれた一杯のお茶

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